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ジェンダー炎上CM(男性)

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<男性に向けた性的なメッセージのため炎上>

ミノルタカメラ『ミノルタX-7 美子水着』
(1980)[15秒]の流れを汲む

森永製菓『Morinaga ICE GUY』(1999)

映像や演出が性的であると指摘される。放送は1ヶ月で終了。メーカーは「打ち切りではない」としている。(瀬地山 p.261)

日本コカ・コーラ『からだ巡茶』(2007)

「ブラジャーが透けるほど汗をかいた最後って、いつだろう?」一部の消費者から不快との指摘を受けた。問題はブラジャーという単語だったようで、「こんなに汗をかいた最後っていつだろう」に変更された。(瀬地山 p.260-1)

おやつカンパニー『地元伊勢の国うす焼
えびせん 男女編』(2008)

視聴者から「不倫を題材にしたコマーシャルはスナック菓子としてふさわしくない」との抗議があった。企業側はコミカルに演出したつもりだった。ふさわしくないものを扱って不愉快な思いをさせた。チェック体制を整える、とコメントした。放送回数10回の予定を3回残して終了した。(瀬地山 p.260)

アサヒビール『アサヒ くつろぎ仕込<4VG>』
(2010)

女性が声をかけた時に、女性の手が男性の股間近くにあるとのことで「ハレンチ」「不快」との抗議が寄せられた。(瀬地山 p.260)

アサヒビール『クリアアサヒ
プライムリッチ』(2013)

「ねえ、リッチしよう」このセリフが「Hしよう」に聞こえるとネットで話題になった。そのためか、一時期はセリフがカットされたバージョンが放送された。
「「聞こえる」のではなく、狙ったわけですが、性的なメッセージが強すぎたのでしょう。ただ2010年に同じ案件(1個上の動画)で話題になっているので、ここはもう確信犯ではないでしょうか。多少女性から反発を食らっても話題にしたいという姿勢を感じます」(瀬地山 p.259)

ホクト『菌活シリーズ』(2013)

短期間で放送が終了し、動画サイトではCMとしては異例の再生回数を記録。(瀬地山 p.259)

人工知能学会『人工知能』(2014)

「男性の性幻想丸出し」「女性差別に見える」との指摘がネット上で起こり、話題になった。(瀬地山 p.257)

明星食品 カップ焼きそば『一平ちゃん』(2015)

「全部出たと?」かわいいと評判になったが、同時に、白い液体を出した後のこのセリフはわいせつ過ぎるとネットで話題になった。ほどなく「好きな人おると?」に変更された。(瀬地山 p.256)

岐阜県美濃加茂市『観光ポスター』(2015)

襟元が大きくあいたワンピースを着て、胸が強調されるポーズ、さらに胸元や頰が紅潮して描かれていたため、「煽情的に見えるイラスト」「町おこしのイラストとして不適切」といった批判が寄せられた。(瀬地山 p.255)

東京メトロ『駅乃みちか』(2016)

東京メトロの制服を着ているものの、スカートが透けているように表現され、ネット上で話題になった。その後、スカートの着色が変更された。
「公共性の高い組織が萌え絵を使うときには要注意、というのが一連のことからわかる法則です」(瀬地山 p.253)

鹿児島県志布志市 ふるさと納税
WEB CM『少女U』(2016)

「児童ポルノのように見える」「女性差別的な内容ではないか?」との批判が寄せられ、公開から1週間足らずで削除。海外メディアでも大きく取り上げられた。(瀬地山 p.253)

サントリー『頂 絶頂うまい出張』(2017)

「女子をバカにしすぎ」「気持ち悪すぎる」「AVのよう」といった批判の声が上がる。企業側は公式サイトで謝罪文を掲載した。(瀬地山 p.252)
「女性向けの商品を扱う会社が作ったCMが頻繁にネットで炎上したことがあった。それらに共通している問題は、「女らしさ」をあおっている根っこの部分。(中略)女らしく男が喜ぶようにビールをいやらしく飲め、(中略)一見するとどれもよくできたキャッチーなCMだ。しかし制作者が無意識に抱いている「女らしさ」の定義が、透けて見える」(山内 p.23)

サントリースピリッツ『ふんわり鏡月』(2017)

「酒を女性に作らせるのは女性蔑視」「不貞を想像させる」という批判があった。
「「お・み・と・お・し」のところ、好きです。すみません」(瀬地山 p.250)

三重県志摩市 非公認キャラクター
『碧志摩メグ』(2017)
(このアニメは炎上を受けて修正されたもの)

志摩市の公認の海女キャラクターとして制作され、名前も一般公募で決定した。しかし、胸や太ももなど体の線が強調されていて性的である、海女の文化を侮辱しているといった抗議の声が上がり、公認撤回を求める署名運動に発展した。公認は撤回され、非公認キャラクターとして活動を継続している。(瀬地山 p.124)

宮城県(仙台) 観光『涼・宮城の夏』(2017)

「18禁」「風俗店のよう」「宮城県民として恥ずかしい」といった批判の声が上がった。宮城県知事は「リスクを負ってでも見てもらおうということで賛否両論あって、既に36万アクセス。賛否両論あるのが成功につながっているのではないか」とコメントした。
「自治体が炎上商法のような手口をとるのはやめるべきだと考えます」(瀬地山 p.250)

集英社『週刊少年ジャンプ 表紙&巻頭カラー
特集 ゆらぎ荘の幽奈さん』(2017)

NHK ノーベル賞解説サイトに
『キズナアイ』を起用(2018)
(このアニメは炎上を受けて修正されたもの)

ワコール『WACOAL MEN』(2018)

「偏見とハラスメントを凝縮」「女性差別」との批判が集まった。(瀬地山 p.247)

名城大学の地下鉄構内ポスター(2016)

自衛隊滋賀地方協力本部『自衛官募集
ポスター』(2019)

問題視されたのは、短いスカートと黒い下着のようなものが見えている点。「下着を見せている」「不適切ではないか」という批判が殺到した。登場人物が身につけているのは下着のように見えるズボンという設定で、ポスターを制作した滋賀地方協力本部も「ズボンという認識だった」と説明をしている。(瀬地山 p.243-4)

日本赤十字 献血ポスター『宇崎ちゃんは
遊びたい!』(2019)↓は修正後

外国人男性が「過度に性的であること」「こういうものには時と場所がある」とSNSに投稿した。これをきっかけにネット上で議論が紛糾した。(瀬地山 p.243)

JAなんすん『ラブライブ! サンシャイン!!』
西浦みかんとコラボ(2020)

キャラクターのスカートがとても短く、また影のような線で股のVラインが浮き出るように強調されている点が炎上した。(清田 p.81)

愛媛県『まじめえひめプロジェクト』(2019)

家族による介護や看護を美徳とした点、独身をネタにしたことなどに批判の声が上がった。こうした批判に対し、県の担当者は「ご意見としては受け止めるが、介護時間の長さは人を思いやる気持ちであり、独身女性が多いのはつつしみ深く、おしとやかさのあらわれ」とし、いずれも問題ないとの見解を示した。(瀬地山 p.243)

JR東日本『高輪ゲートウェイ駅案内サイネー
ジ』(2019 男性はリアル、女性はアニメ風)

SNS上では批判の声が上がったが、一方で「過剰反応」という指摘もあった。JR東日本は男女のキャラの違いについて、ネットメディアの取材に対し、2台は製造元が違い試験導入段階であること、男女のキャラをそれぞれ用意する意図はなく、「たまたま置いただけ」と回答した。(瀬地山 p.242)

環境省『COOL CHOICE』(2020)

<成功例>北九州市『バナナ姫ルナ』(2018)

市の職員がコスプレをして、コスチュームの露出は控えめだった。
「生身の女性が、女性の愛らしさを利用しつつ、メディアでも注目されながら、大きな反発は受けることなく、結果としてぎりぎりの線を守った、かなり珍しい事例」(瀬地山 p.145,146)

池袋マルイ『ふともも写真展』(2018)

ネット上の批判の声をもとに開催中止になった。1年後に原宿にて開催された。
『ふともも写真展』では、デパートという誰でも目にすることができる公共空間で、女性のふとももだけを性的に扱う写真を展示することが問題にされました。これをよしとすることで、望まない女性まで、自分の体の一部を性的な目線で消費されることを強制されることになる、というわけなんです。(田中 2018 p.139)

アウディ『RS 4 Avant』(2020)

<水着の女性たちが出演したが炎上せず>

コカ・コーラ『コークサマーチャレンジ』(2021)

<男性へ共感を示したつもりが「性役割」
の固定化・強化と受け取られ炎上>

日産自動車『スカイライン』(1996)[2]

「男だったら、乗ってみな。」男女差別とのクレームがついた。また、一部で、性行為をイメージさせるという声があった。コピーが「キメたかったら、乗ってみな。」に変更された。(瀬地山 p.262)

富士フイルム『写ルンです』(1997)

「でも、長男じゃないわよね」長男では結婚しにくいのか、とクレームがついた。
「「地球の男に飽きた」はピンク・レディーの「UFO」(1977)から。私も長男ですが、まぁこの程度なら冗談で流せると思います」(瀬地山 p.262)

三共『リゲイン』(1989-91 炎上せず)

第一三共ヘルスケア『リゲイン』(2014)

武田薬品工業『アリナミン』(2000? 炎上せず)

「でも、がんばってね」
「なんで男だけ、こんな目に遭わなあかんのですか。しかもたかだかアリナミンV一本で」(瀬地山 p.156)

武田薬品工業『アリナミン』(2000? 炎上せず)

「妻と子に見送られての、パパがんばって、のプレッシャーはあまりにも強烈です。(瀬地山 p.156)

大鵬薬品工業『チオビタドリンク』
(2006 炎上せず)

「はたらけ」
「これのどこが愛情やねん」(瀬地山 p.157)

トヨタ自動車『ガイア』(2001 炎上せず)
(同シリーズに最後に「パパはいらないわ」
というセリフがあるものがある)

「パパはいらないわ」既婚男性から不評を買った。
「亭主元気で留守がいい」の定番路線。「ENEOSでんき(9個下の動画)」とも変わらないのですが、違うのは訴求層が男性なのにこれをやっているところ。「フォレスター(3個下の動画)」が通用してしまうことの裏返しになります。(瀬地山 p.261)

ファッション通販サイト ロコンド(2015)

「パパは返品ね」「男はぞんざいに扱っていいという風潮」「不快」「『ママは返品』だったら秒で打ち切りだぞ」という批判が一部で起こった。(瀬地山 p.256)

サイボウズ ワークスタイルムービー第二弾
『パパにしかできないこと』(2015)

「たまには、奥さんのこと、ギューとかしてあげてください」「がっかりした」「ギューで解決するのか?」「保育園を送るだけでイクメン?」と不評を買った。(瀬地山 p.255)

SUBARU『フォレスター 父の挑戦』(2015)

「男尊女卑」「離婚もの」という批判と同時に、好意的に受け止める意見も多数あった。
「自分が好きで始めたサーフィンに真冬の早朝から妻と子どもを連れ回して、せっかくの休みに家族は凍えながら見ているだけ。しかも、最後は妻に運転までさせている。新しい自分に会いに行くのは構いませんが、一人で行けばいい」(瀬地山 p.178)

<成功例>フォルクスワーゲン『New Golf』
(2013)

「フォレスターと比べれば母親が運転し、子どもが寝ているのは同じなので、父親が寝ているか起きているかの違いです。しかしこれは例えば女性の視点から見れば、ものすごく大きな違いである」(瀬地山 p.179)

<寄り道>サザンオールスターズ『ピースとハイ
ライト』(2015)の歌詞

フォルクスワーゲンのBGMの意味
「歴史を照らし合わせて
助け合えたらいいじゃない
硬い拳を振り上げても
心開かない
都合のいい大義名分(かいしゃく)で
争いを仕掛けて
裸の王様が牛耳る世は…狂気(Insane)
20世紀で懲りたはずでしょう?
燻る火種が燃え上がるだけ」
と日本の軍国主義を批判し、
「教科書は現代史を
やる前に時間切れ
そこが一番知りたいのに
何でそうなっちゃうの?」
「悲しい過去も 愚かな行為も
人間(ひと)は何故に忘れてしまう?」
と日本の歴史教育のありようにも苦言を呈す。
 ミュージックビデオはさらに直接的で、国際問題を報じる見出しが躍る新聞のコラージュや、当時の国家の首脳、オバマ大統領と習近平国家主席、安倍首相と朴槿恵大統領のお面をつけた人物が小突き合うといった演出が盛り込まれています。安倍政権下での日中/日韓関係にもの申す歌になっていることは明らかです。
 そしてこれをフォルクスワーゲンが使っているわけです。(中略)つまり日本向けのCMですが、「歴史問題はちゃんと意識してるよ」という隠れたメッセージを中国市場に送っているのです。(瀬地山 p.180,181)

オルフェス『フェイスマスク』(2017)

容姿が全てという価値観に批判が集まった。(瀬地山 p.252)

ウォータースタンド『妻の贅沢篇』(2017)

今どきこんなCMあり、と物議をかもした。(瀬地山 p.249)

花王『リセッシュ デオドラントパワー
「男のニオイ撃破」篇』(2016)

 

P&G『ファブリーズMEN』(2017)

男性は臭いというステレオタイプを強調していると批判が上がるのと同時に、「どうしてフェミニストはこのCMを問題視しないのか」という声も上がった。
「性別を逆にしたら絶対に成立しないCMです」(瀬地山 p.249)

<サラリーマン川柳風の定番自虐ネタため
炎上度少>

大日本除虫菊『金鳥ゴン 町内会』(1986)
の流れを汲む

JXエネルギー ENEOSでんき『主婦の決断』編(2017)

「呆れる」「不快だ」という声が上がり、男性蔑視、女尊男卑だとの指摘が相次いだ。
「家事育児をしない男性も悪いのですが、小遣いくらい自分で稼げと言いたくなります」
「これには笑えました。男女を入れ替えたら、大きな問題になっていたことでしょう。考え方によってはかなり辛らつなCMともいえます。しかし、私は不快に感じる男性のいい分もわからないわけではないですが、笑ってしまいました。関西人として、あのオチは笑いとして成立していたと思います。座布団1枚。(瀬地山 p.249-50,161)

丸の内OL、年収2倍の法則!
(中略)ふつうのお嫁さんになりたい
タイプの人ほど結婚できない。つま
り、従来型の結婚のパターンを求め
る人ほど、結婚できないでいます。
従来型の結婚というのは、男性に経
済的に依存したい、男性がメインで
稼いでほしいということです。総合
職ではなく、一般職や派遣で上場企
業などに勤める女性によく見られる
タイプで、実際、その多くが、結婚
相手に今の自分の2倍の年収を望ん
でいます。わたしは、これを「年収
2倍の法則」と名づけました。なぜ
、「年収2倍」なのかというと、結
婚当初は自分も働きますから、当面
、生活水準は下がらないのですが、
子どもができて子育てをしている間
は仕事をしないという前提です。そ
の間、自分が稼いでいたぐらいの金
額はプラスアルファで夫に稼いでも
らわないと困ります。となると、仮
に自分の年収が現在400万円だとす
ると、その倍の800万円の年収の人
とでなければ結婚したくないと、こ
うなるわけです。世の中は、女性の
仕事と子育ての両立支援をうたって
も、まだまだ両立に高いハードルを
感じている女性が多いということで
す。もちろん、そんなふうに数字を
出すのは、品が悪いということで、
インタビューすると、「ハロッズの
スーツをシーズン毎に買えるくらい
の生活」とか「年に一度でいいから
、家族で海外旅行に行けるようでな
いと」となります。実際、山田さん
の2002年の調査によると、東京で
は、未婚女性の40%が年収600万円
以上の男性と結婚したいと思ってい
るとのことですが、では、未婚男性
25歳から34歳のうちに年収600万円
以上の男性が何%いるかというと、
たった3.5%です。考えてみれば当た
り前です。そのくらいの収入の人は
、とっくに結婚してしまっているわ
けですから。---男性に必要なのは
、もっともっと自分を磨いて、経済
力とコミュニケーション力をつける
こと、女性に必要なのは、自分磨き
はもう十分ですから、積極的に外に
出て行くことです。つまり、白河さ
んの言う「逆狩猟時代」です。昔は
、男性は狩るだけでした。自分は他
の男性と比べてたいしたことがなく
ても、声をかければなんとかなりま
した。でも、今は違います。今は男
性こそが自分を磨かなければなりま
せん。今や状況は逆転しているので
す。女性が狩り場に出て行って、め
ぼしい男性をどんどん狩っていく、
男性は、女性に狩っていただけるよ
うに外見も含めて自分を磨く、それ
が、「婚活」時代の基本戦略なので
す。
山田昌弘、白河桃子
『「婚活」時代』(2008)p.27-8,109-10

保険のビュッフェ『プロポーズ、結婚式』篇
(2017)

「保険」「不愉快だ」「男性蔑視は不問なのか?」と批判が上がった。
「これには笑えました。男女を入れ替えたら、大きな問題になっていたことでしょう。考え方によってはかなり辛らつなCMともいえます。しかし、私は不快に感じる男性のいい分もわからないわけではないですが、笑ってしまいました。関西人として、あのオチは笑いとして成立していたと思います。座布団1枚。(瀬地山 p.248,161)

保険のビュッフェ『出産』篇(2018)

新しい命を産もうと必死になっている横でお金の計算をするなんて、と不快だという声が上がった。一方で、CMとしては面白い、という評価も。
「私は好きです。これはお笑いネタとしては成立しています」(瀬地山 p.248)

江崎グリコ『子育てアプリ「こぺ」
宣伝サイト』(2019)

「適切ではない」「女性をバカにしている」と批判が殺到し、公開終了となった。(瀬地山 p.245)

旭化成ホームズ 共働き家族研究所『妻の家事
ハラ白書』(2014)

「仮に家事力判定というものがあったとして、100点中60点しか取れない男性側に立った。男性側に立つことになんら問題はないのですが、家事ができないことに、いなおってしまったのが火種となった。なぜなら、女性が家事力判定を受けたとき、60点しか取れないということは許されないからです」(瀬地山 p.168)
「仮に、本当にこんな言い方をされたら僕たち40男は傷ついてしまうはずだ。家事能力の低い夫に、もう少し妻は優しくしてくれてもいいのではないだろうか。
 40男が子どもだった頃、男は仕事さえしていれば家庭での責任を果たしているという考えが一般的だった。」(田中 2015 p.173)

TBS『噂の!東京マガジン やって!TRY』

この企画自体は「女性は料理ができる」ということが前提となっています。
女性は料理ができるのが当たり前。エビチリや親子丼くらい、クックパッド見なくても作れますよね、そのくらいは常識でしょ、という前提で番組は成り立っています。つまり、女性は料理ができないことが許されない。料理は苦手だといなおる自由を与えられていないのです。家事ができないのであれば、女性は努力をして、自分のレベルを上げなくてはいけない。女性には厳しい目が向けられているのに、男性はそのままで許される。あるいは、許してもらおうとしている。だから旭化成ホームズのCMは炎上をしたわけです。(瀬地山 p.169)

ベネッセコーポレーション『たまごクラブ
・ひよこクラブ』(2006)

『夕刊フジ』が「ネット上でCM『エロい』と大騒動」と報じた。(瀬地山 p.261)

<オタクや太めの体形の批判だが炎上せず>

宮崎県日向市PR動画『Net surfer becomes
Real surfer』(2016)

この動画を2017年12月に東京大学で開かれたメディアとジェンダーに関するシンポジウムで投影した。主人公が変化していくストーリーを肯定的に見た人、日向市に行ってみたくなった、という感想を述べる人が多い中に、不快感を表明する人もいた。
CMの中で「ネットオタク」や「ぽっちゃり体形」は克服すべきものとして描かれる。ずっとインターネットを見ているより、リアルな世界でスポーツをしたほうがいい、太めより引き締まった身体のほうがいい、という価値観に基づいたストーリー展開である。
こうした価値観を「不快に思った」人もいたことを、記しておきたい。ここでは「男なら、スポーツが得意であるべき」「男なら、引き締まった身体であるべき」という価値観が批判されている。女性だけでなく「あるべき男性像」についても検討の余地があると知っておくことが大事である。(治部 p.55-6)

<不快、不可解なCMのため炎上せず>

牛乳石鹸『与えるもの編』(2017)

「がんばるお父さんたちを応援するムービー」との意図だが、「ただただ不快な気分になる」「子どもの誕生日に飲んで帰って来て何を洗い流すの」と批判の声が上がった。
「男性が性役割分業の上にいすわっている、もしくはそのことについていなおっているように受け取られた」(瀬地山 p.163)

<子育ての裏側を暴露したR-18 CM>

P&G『ジョイ 優しいママの怖すぎる本音』
(2018)

「怖い」「攻撃的すぎる」という意見と「わかる」と共感の声もあった。(瀬地山 p.247)

<インドで男性の美白CMが炎上>

エマミ『Fair and Handsome』(2009)

このCMも製品も、肌は白い方が美しいという価値観に基づいて作られており、そのことが問題視された。(治部 p.106-7)

※このページは、田中俊之『<40男>はなぜ嫌われるか』(2015)、『女たちの21世紀 91号 特集 メディア・セクハラ』(2017)
治部れんげ『炎上しない企業情報発信』(2018)、田中俊之、山田ルイ53世『中年男ルネッサンス』(2018)、
山内マリコ『あたしたちよくやってる』(2019)、瀬地山角『炎上CMでよみとくジェンダー論』(2020)、
清田隆之『さよなら、俺たち』(2020)、瀬地山角研究室(CM集)、
サンドラ・へフェリン『環境省「萌えキャラ」動画騒動』(2020)を参考にしました。
「」(田中、治部、山内、瀬地山、清田 p.)と記載されている部分は、それぞれ、田中俊之さん、治部れんげさん、山内マリコさん、瀬地山角さん、清田隆之さんの個人的見解です。
p.は著書のページ数から引用したものです。

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