ホーム > 望ましいジェンダーCM

望ましいジェンダーCM

3 / 11 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11

<妻(女性)の夫(男性)に対する本音をCMで表
現するマツコ・デラックスさん、IKKOさん>

テイクアンドギヴ・ニーズ『ほかの花嫁』
(2013-4)[メイキング篇]

結婚式の時は、他の花嫁を見ないでほしいという本音

北海道米『マツコ 食べる篇 特A』(2014)

ブランド米(北海道米)を食べたいという本音

スザンヌさんの出演CM(比較として 2012)

北海道米『ゆめぴりか』(比較として 2011)

ヤマサ醤油『鮮度生活 絹しょうゆ減塩』
(2019)

おにぎりを作ってほしいという本音

アオキーズ・ピザ(2010)

宅配ピザを食べたいという本音

フォーシーズ(ピザーラ)(2016)

フォーシーズ(ピザーラ)
『よくばり クォーター』(2017)

亀田製菓『ハッピーターン』(2019)

子どもの送り迎えに協力してほしいという本音

亀田製菓『スーパーフレッシュ柿の種』(2020)

花王『ピュオーラGRAN』(2020)

歯周病予防に気をつけてほしいという本音

P&Gジャパン『レノア本格消臭』(2019)

男ものを洗濯する時は、途中で消臭剤を使ってほしいという本音

<マツコ・デラックスさんの初出演CM>
森永製菓『ウイダーinゼリー』(2001)

(IKKOさんの出演するCM)

P&Gジャパン『レノア リセット』(2020)

洗濯の時に柔軟剤を入れるか考えてほしいという本音

P&Gジャパン『レノア リセット』(2020)

肌のエイジングケアをしてほしいという本音

真誠『とろけるきなこ』(2019)

朝食にプラスアルファがほしいという本音

創味食品『創味シャンタン 粉末タイプ』
(2017)

粉末調味料を使ってほしいという本音

P&Gインド『父親も洗濯をしよう』(2016)
[息子篇]

一般的に言って、洗濯用洗剤のCMは「汚れがよく落ちる」という機能を強調しがちだ。ところがP&GインドのCMは「そもそも洗濯は誰がやるのか」という大きな問いを投げかける。
さらに、家事が女性に偏っているジェンダー不平等の問題について、解決の主体を男性側に置き、男性の気づきと行動が変化につながることが、日常的なシーンから伝わってくる。(治部 2018 p.113)

醤油メーカー(台湾)『金蘭醤油(KIMLAN)』
(2018)

「異性愛だけが標準だと主張する誰かを、声高に否定していないという点で、訴求層を分断しておらず、広い訴求層にも目配りがきいていて、かつ時代の半歩先を見せている。CMのお手本とでもいえるくらい、見事なスタンス」(瀬地山 p.218)

ソフトバンク『白戸家』シリーズ

NHK『チコちゃんに叱られる!』(2018-)

「よくできていると述べたCM、「サッポロ一番」「女子高生のヒミツ」「白戸家」「金蘭醤油」、つけ加えるとすれば「チコちゃん」。これらはいずれも理屈っぽくありません。「男女平等」なんて唱えていないし、「女にしばられず、自分を大事に」というわけでもなく、「新たな家族像」を提言しているわけでもなければ、「同性婚賛成」と訴えているわけでもない。そしてチコちゃんは無邪気なだけ」(瀬地山 p.229)

カンヌライオンズ 国際クリエイティビティ
・フェスティバル(2017)

<カンヌライオンズ グラス部門グランプリ>

P&Gインド『Whisper India』(2014)[解説]

6 Pack Band『Hum Hain Happy』
(インド 2015)[解説]

State Street Global Advisors
『FEARLESS GIRL』(アメリカ 2016)[解説]

金融業界に女性リーダーが少ないという社会課題を捉えたうえで、少女が業界の象徴である雄牛に立ち向かうさまを可視化したものだ。(治部 2018 p.116)

ギネスイギリス『Guinness Rugby Gareth’s
Story』(2016)

プロのラグビーチームという「男性的な文化」の中でゲイであることをカミングアウトした選手と彼を支える周囲の人を描く。性的指向をオープンにして批判されることへの躊躇や、同性愛差別に正面から切り込んだ。(治部 2018 p.116)

Libresse『Blood Normal』
(スウェーデン 2017)[解説][30秒]

ネスレブラジル『STRONG GIRLS』(2017)

Gazeta.pl,Mastercard,BNP Paribas『The
Last Ever Issue』(ポーランド 2018)[解説]

テカテメキシコ ビール(2016)

ナレーションは「男性らしさというのは、こういうもので定義されない」と述べる。加えて、男らしさというのは、性的指向で定義されるものでもなく「どのように女性を扱うか、で定義される」と言う。
(中略)最後に、<Tecate>は女性に対する暴力に反対します、というメッセージが出て、メキシコでは3人に2人の女性がDV被害者であるという事実が文字で描かれる。
ビールのCMとDV反対を結びつけるには、前提知識が必要である。それは、メキシコでDVが深刻かつ広範な問題であること。そして、DVの多くは加害者が酔った状態で起きることである。ここに、ビール会社の社会的な責任が見えてくる。(治部 2018 p.120-1)

P&G中国『SK-II』(2016)

女性は25歳までに結婚すべきという規範と、未婚の子を持つ親の言動や文化を「問題」として描き出す。ここで問題視されるのは、子どもの自己決定権を親が妨害することだ。親は子どもの幸せを願って結婚相手を探そうとするのだが、その行為は子どもの意思を無視したものになってしまっている。
CMの中では数名の未婚女性がインタビューに答え、親から受ける結婚へのプレッシャーが重荷であること、結婚するかどうかを問わずありのままの自分を認めてほしいといったことを話す。親は娘の気持ちを理解してハッピーエンドとなる。(治部 2018 p.114-5)

メキシコビールにあって日本のサントリーになかったものとは?
<Tecate>の受賞と同じ頃、日本では第2章で見たサントリー<頂>のCMが話題になっていた。両者を比較すると、P&G中国<SK-II>のCMが描いた女性像と資生堂<INTEGRATE>の炎上CMのような大きなギャップが浮かび上がる。
 2つのビールCMに共通するのは、いずれも「ビールは男性消費者向けの商品」と捉えていることである。また、どちらも「ビールを飲むような場面で男女間に何らかの接触が生じる」ことを前提にしている。
 違うのはその先の想定である。<頂>が想定するのは「初対面の女性との恋愛」であり「その先にある性交渉」だ。<Tecate>が想定するのは「親密な関係にある女性に対する暴力」である。<頂>は消費者に「こんなことが起きたらいいな」という夢を描いて見せており、<Tecate>は消費者に見たくない現実をつきつけている。
 男性消費者に気持ち良くビールを飲んでもらおうとする<頂>のCMは男性優位社会の現状を肯定的に受け入れている。一方、男性消費者を不快にしそうな<Tecate>のCMは製品を売ることではなく、社会的なメッセージを届けることを重視している。おそらく、CMによる短期的な売り上げ増を見込めるのは<頂>であろう。そして広く製品や企業ブランディングに資しているのは<Tecate>であろう。
治部れんげ『炎上しない企業情報発信』(2019)p.122-3

P&Gインド『アリエール』(2016)

パナソニック『おいしい7days』(2019)[2]

パナソニック『共働きの食卓』(2020)[2]

「パナソニックのCMが描き出すのは、高機能家電を使いこなす素敵な家族だけではない。本質は、働き方改革が実現した社会におけるライフスタイルを見せることだ。このCMが革新的なのは、イクメンを描くから、ではない。働き方改革が道半ばの今の日本で、改革が実現した明るい未来予想図をあたかも現実のものであるように描いているところに、革新性が表れているのである」(治部 2018 p.239)

ハイネケン『Cheers to all』(2020)

『花子とアン』(2014)

NHK朝のテレビ小説『花子とアン』で、主人公の花は、親が無理をして高等教育を受けることができたが、当時の女性が教育を受けるのは社会に出るためではなく、まさしく「良妻賢母」となるための教養を得るためだった。(境 p.216)

『奥さまは魔女』(1964-72)のサマンサ

戦後の日本では、アメリカのホームドラマに出てくる主婦像、例えば『奥様(原文ママ)は魔女』のサマンサのような、やはり良妻賢母が憧れの的となった。良妻賢母の像は、日本でもおそらく欧米でも近代化の一助となったかもしれないが、もはや時代に合わないのではないか。むしろ、いまの女性たちを鋳型にはめて追い込むような使われ方になりがちではないだろうか。(境 p.216-7)

大塚食品『ボンカレー ねえ、お母さん篇』
(2014)

まあ、もっとかみ砕いていえば、良妻賢母像からは「つまらなさ」が漂っている気がするのだ。それは先ほどの、ボンカレーのCMにも漂っている。いい母を演じさせられている感じ。もっといえば、いい母を演じさせようとする他者の存在が感じられて気持ち悪い。しっくりこない。(境 p.217)

フィアット『500L』(2012)[父親篇]

対照的に、イギリスのフィアットのCMの、のびのびした空気が面白い。日本の母親たちも、部屋は散らかってて子どもたちは汚れ放題でも、髪の毛をくしゃっと掻きながら「あー、もうイヤ!」となげやりに言っちゃっていいんじゃないだろうか。(境 p.217)

東急電鉄『わたしの東急線通学日記』
(2016)[2]

ドイツ・ベルリン交通局(2016)

マイクロソフト『きみは何を作る?』(2016)

ジェットブルー『FlyBabies』(2016)

サーモス『炭焼き篇』(2016)

ボルボ『XC60』(2017)

アウディ『娘』(2017)

西武・そごう『アドバンストモード』
(2016)[2]

P&G『パンテーン』(2019)[2]

クレハ『NEWクレラップ「僕は手伝わない」
篇』(2020)

丸美屋『釜めしの素「味方」篇』(2020)

花王『アタック ふつうの一日』(2020)[30秒]

男性の選択風景が描かれている。(治部 2019 p.178)

大塚製薬『オロナインH軟膏「沐浴マトペ」
篇』(2018)

父親と思しき人物が赤ちゃんを沐浴させている風景が描かれている。(治部 2019 p.178)

モンスターストライクx美少女戦士セーラー
ムーンCrystal『いいじゃん! 全員戦士!』
篇(2018)

「セーラームーンは女のもの、モンストは男のもの」
「そんなのもう古いでしょ」
「変身願望に」
「男も女もないよ」
「自分が好きなら」
「それでいい」
このメッセージはどこか「新しさ」を感じさせ、私たちに何か「変化」を期待させる。その一方で、依然として性別役割規範を強調する広告は多く、「女性たち」は若さや美しさを求められ、家庭ではエプロン姿で家事をしワンオペ育児に奮闘しているのも事実である。(上村 p.16)

KENZO World『My Mutant Brain 香水』
(2016)

ガブリエルシャネル『香水』(2017)

ルミネ『MERRY GOOD JOB! CHRISTMAS
2020』(2020)

ミルボン『美容室の帰り道』(2020)

京成電鉄『京成スカイライナー お客様は、
お姫様。』(2019)

イトーヨーカドー『シェフズレシピ』(2019)

パナソニック『ROOMLESS PAPA』(2020)

ソフトバンク『学割HERO'S「スマホPTA」
篇』(2021)

『あつまれ どうぶつの森』が描くジェンダー
(2020)

東海テレビ『ジェンダー不平等国で生きて
いく。』(2021)

フォルクスワーゲン ビートル『Think
small』(1959)

日立製作所『野菜中心蔵』(1996)[2][3]

インサイトは「野菜中心の健康的な生活を送りたい」となる。実際の生活で野菜をよく使うかどうかはともかく、コピーで<よく使う>と言い切ることで、消費者のヘルシー志向の生活願望にリーチする。この冷蔵庫を買うと、これからは野菜中心の健康的な生活が送れるような気にさせてくれる。じつに巧みなインサイトの活用だと思う。
 実際にこの冷蔵庫は大ヒットした。しかし、ヒットは長くは続かなかった。なぜか分かるだろうか。消費者の多くは、実際には野菜中心の健康的な生活は送っていないからだ。これは、未来への願望であり、ベネフィットである野菜の出し入れの面倒さを解決するというものが、現実の課題ではなかったからだ。理想の生活をすれば野菜の出し入れが面倒になる。だから野菜室をまん中にした。しかし、そんな理想の生活は現実には少なかった。現在の冷蔵庫はよく使う冷凍食品が取り出しやすいように冷凍庫がまん中に配置されている。ここがインサイトの奥深いところだ。(池本 p.125-6)

アイフル(2002)

インサイトは「欲しいものはお金を借りてでもやっぱり欲しいよね」となる。欲しいものがある。欲しい。お金がない。どうする? そうだ、アイフルがあるじゃないか。そんな流れだ。こうして考えれば、アイフルのチワワCMの社会性の欠如がよく分かるだろう。たとえそれが建前であったとしても、公共性が問われる場では「お金がなければ貯めてから買え」と言うのが健全な社会だと思う。(池本 p.126)

ネスレ『キットカット』(2010)[2]

九州の支店長から一つの連絡が入る。宮崎のあるスーパーから問い合わせがあったというのだ。「1月、2月はキットカットが非常によく売れる。お客さん何人かにその理由を聞いてみたところ、『きっと勝つとぉ(方言)』と願掛けて購入されている。ついては、このニーズに対応するために、ネスレとしてPOPでも作ってくれないか」。(石井、廣田、清水 p.186)
"きっと勝つ""桜、咲く"インサイトあり

鉄道会社とのコラボレーション(2004-)

日本郵政とキットメールを始めた(2009-)

ネスレ『キットカット』(1995)

インサイトを得る前

日清食品『カップヌードル リッチ』(2016)

※このページは、境治『赤ちゃんにきびしい国で、赤ちゃんが増えるはずがない。』(2014)、治部れんげ『炎上しない企業情報発信』(2018)、
小川たまか『「ほとんどない」ことにされている側から見た社会の話を。』(2018)、池本孝慈『超広告批評』(2019)、
治部れんげ「ジェンダー炎上する広告やCM」『足をどかしてくれませんか。』(2019)所収、瀬地山角『炎上CMでよみとくジェンダー論』(2020)、
石井淳蔵、廣田章光、清水信年『1からのマーケティング<第4版>』(2019)、カンヌライオンズ審査員『ブランデッドエンターテイメント』(2020)
上村陽子「広告の"もうひとつ"の光景」田中東子編著『ガールズ・メディア・スタディーズ』(2021)所収、
マツコ・デラックスのCM出演情報(ORICON NEWS)、マツコ・デラックス(Wikipedia)
IKKOのCM出演情報(ORICON NEWS)
瀬地山角研究室(CM集)、ブランデッドエンターテインメント(ケーススタディ)を参考にしました。
「」(境、治部、瀬地山、池本、石井、廣田、清水、上村 p.)と記載されている部分は、
それぞれ、境治さん、治部れんげさん、瀬地山角さん、池本孝慈さん、石井淳蔵さん、
廣田章光さん、清水信年さん、上村陽子さんの個人的見解です。
p.は著書のページ数から引用したものです。

3 / 11 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11