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そろそろやめてCM(90’s)

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あなたは日本の1990年代のCMを見たこ
とがありますか。当時のCMは現在よりも性別
役割分業の傾向が強い表現がたくさんありま
した。このページは、当時「コマーシャルの
中の男女役割を問い直す会」によって指摘さ
れてきたうちの「そろそろやめてCM」という
カテゴリーのCMを集めました。あなたは性別
役割分業の視点からみて、どの表現がそろそ
ろやめてほしいのか分かりますか。続きをよ
むを押すと当時の会報に記載された視聴者の
意見が見られます。

コカ・コーラ『コカ・コーラ ライト』(1990)

女性の肉体を扇情的に映し出している。視聴者は男だけだと思っているのか。男におもねるコマーシャルだ。

ツクダオリジナル『ファーストママ』(1990)
(1994)

「女って大変よぉ」母親・主婦予備軍としての少女。こんなCMで娘を釣るから、女は自然に性的役割を刷り込まれてしまうのよ。「女って大変よぉ」のセリフ、そのまま1000倍にしてツクダ(オリジナル)に返してやる。「こんなCM流すから、女って大変になるのよぉ」

常盤薬品工業『パスビタンD』(1990)[2]

「ごっくん プリーズ」スチュワーデスを何だと思っとるの? はだけたブラウスの胸をカメラがのぞきこんだり、ミニスカートを強調したりで、実に不快。

マスプロ電工『マスプロアンテナ』(1990)

どうしてアンテナの宣伝に女性のビキニ姿がいるのか、不思議。

味の素ダノン(現ダノンジャパン)『プチダノン』
(1990)

そもそもプチダノンは、お子様向けのカルシウムをとるための食品。なぜ、小さい女の子がブラウン管の中で色気を出さないといけないのでしょう。「ロリコンのおっさん向けのCM作って、どないすんねん」と思うのは私だけですか。

森永製菓『ハイチュウ』(1990)

年齢で人を蔑視し、女の価値が若さにしかないと言っている。

ハウス食品工業(現ハウス食品)
『スープスパゲッティ』(1990)

女性の肉体の女性的な部分を強調して、不愉快。スパゲティと、どういう関係があるのか。

アース製薬『モンダミン』(1990)

まさにセクハラCMである。これではモンダミンを買って口をすっきりさせようと思うどころか、通勤電車にも乗りたくなくなってしまう。

トヨタ自動車『チェイサー』(1990)

チェイサーのCMの後ろ姿の女性はパンティーの線が見えないので、ノーパンなのではないか、と男たちの話題をさらっていた。

P&G『アリエール』(1990)

洗剤のCMが女、というお決まりのパターンだが、一人の男をめぐって嫁と姑が争うというのがタチが悪い。

森永製菓『ハイチュウ』(1990)

若いということは、それほど価値があるのだろうか。このCMに限らず、ほとんどのCMは若い女がニコニコと登場する。日本のテレビはロリコンだとアメリカに批判されたが、これは日本社会が成熟していないからではないかと、私はひそかに疑っている。

『スイートテン・ダイヤモンド』(1990)

子育てすべてお母さん。その報酬にダイヤをあげようとは、家事も含めて分業の固定化でいやらしい。

愛媛県『いよかん』(1990)

「た、べ、ご、ろ」裸のように見える女性を登場させて注意をひこうという発想がもはや時代錯誤で貧困そのもの。同じく、「食べ頃」とその女性に言わせるなど、男性中心思考の男性が考えたCMということがありあり。このCMの最後に「愛媛県」という名が出て、地方自治体が宣伝していることを知り唖然。

熊本県経済連・農協『熊本のスイカとメロン』
(1990)

「今が食べ頃」若い女の体が、食べ物と同一にされている。食べるのは誰か。スイカとメロンは添え物的な感じもする。

松下電器産業(現パナソニック)『Moreシリーズ』(1990)

最初、女の働く姿を出しているのはいいが、後半は全く役割分業押しつけパターン。母親だけが、仕事と家事の両方を押しつけられている。

白鶴酒造『まる』(1990)

女はかわいさ、弱さ、はかなさを強調され、男は強さ、厳しさ、仕事の場面が強調されている。

サントリーフーズ『鉄骨飲料』(1989-91)

軽快な音楽に合わせてリズミカルに動く体は一見コミカルだけど、どうしてお風呂なの?

久光製薬『サロンパス』(1989)

夫婦の役割分担がくっきりと出ている。夫が声をかけているのはやさしさともとれるが、本当のやさしさ、思いやりなら、新聞読んでないで家事を分担すべきではないか。

資生堂『ヌーダ』(1989)[2][3][4][5]

典型的なのぞき見CM。

ユニ・チャーム『リフレイン レディライナー』(1990)

「お見せできませんが、私は清潔です」おりもの用ナプキンのCMだから、少女がお見せできないのは、ビッグセーターのすそにわずかに隠れた性器ということ。

三共(現第一三共)『リゲイン 24時間
戦エマスカ』(1989)

男性だけに仕事を強要している雰囲気があり、今の時代、不自然に思う。

ハウス食品工業(現ハウス食品)
『咖喱工房』(1991)

母親役が暗い。スッと後ろを振り返るが、夫婦げんかの後のような冷たさを感じる。食事は楽しくいただきたいもの。

カミ商事『エルモア』(1991)[2][3]

「一回、腰をひねって」いかにも隣のお姉さん風の若い女性、芝生に寝そべった超ミニの脚の組み方はパンティが見えそうで見えず、まるで焦らしているようだ。しどけなく挙げた腕も、「どうにでもして」といっているよう。素人っぽい俳優の演ずるAVが一部でもてはやされているらしいが、正にこのCMはそれを連想させるもの。しかも、最後の男の声の意味するところは何か。AV監督の演技の指示? 全体の調子は泥臭く、醜悪の一語に尽きる。(No.7 p.11 真理)[3]「まーちゃん、勉強ばっかりしてないで、たまにはティッシュも使いなさい」と受験生に母親が言うCMが中止になったそうだが、こっちの方がナンボか微笑ましい。

日本みかん農協『みかん』(1991)

女性のからだを食べ物に見立てている。女性の姿も、顔は映らず、肩から下、膝から上のアップばかりで、物として扱っている点が不快。

ハナテン中古車センター(1991)(1975)(1994)

寝ている女性の部屋に覆面の男性が入ってくるというレイプそのものの状況で、初めてこのCMを見た時、あまりのひどさに、このCMはクレームがついて、もう流れないはずだ、と思ってしまった。大体、中古車と何の関係もない。

ナリス化粧品『ラサラ』(1991)

公共のメディアを使ってポルノを流すのはやめてほしい。おまけにナレーションは「体をはって頑張る恋を応援したい」。体・恋・頑張るの意味が別の意味に取れるよううまくカモフラージュされているが、セックスを暗示しているのは明らかである。

清水建設(1991)

働いている、仕事している時だけが男の値打ち、夜はダラッとしていてもいいというメッセージ。じゃあ、女はどうだってんだ。

井村屋『肉まん あんまん』(1991)[2]

乳房のふっくらしたところと、食べ物のふっくらを同一視している点が不愉快。[2]あずきバーのCMでも、水沢アキさんの入浴シーンを撮っている。

ヤマト運輸『伝言FAX』(1991)

catchするのは情報だし、宅急便の会社が伝言ダイヤルを始めたことを言いたいなら、女の肌は不必要。

三共(現第一三共)『リゲイン』(1991)

24時間働いた男のかげには、妻の支えがあった。リゲインの今までのCMの中で一番ひどい。ユーモアのかけらもない。

ハウス食品工業(現ハウス食品)
『フルーツインゼリー』(1991)[2]

[2]同じハウス食品のCMでも、フルーチェの西田さんは、露出度の大きい服を着て大胆なポーズをとっていても、いやらしさは感じない。キャラクターの違いか。食品のCMに下品さはマイナスだと思う。これ見よがしに乳房を揺するのはやめてほしい。

住友金属(1991)
(母親役の山瀬さんと女の子が着物姿で向かい合
って座り、諭すように「おばあさまも、お母
さまも、ずっとやわらか頭でした。だからあ
なたも……わかりますね」と言うものがある)

母から娘へ、父から息子へという形で、2代、3代にわたって「女らしさ」「男らしさ」という固定的な性別役割を押しつけていく。

たかの友梨ビューティクリニック(1991)

「OLは気楽な稼業ときたもんだ」働く女性をバカにしたCMだという点で腹が立つ。このCMでOLは気楽な稼業、5時に早々と退社する無責任な女たち、というイメージは確実に定着する。女を責任ある地位や仕事につけないという社会の仕組みに目を向けず、女はやっぱりアカンと個人の責任に帰させる。

エルセーヌ(1991)

「信じられるのは、美だけです」女性を美に追いこむものに関しては挙げたらキリがないけれど、このコピーはあんまりじゃないか。

ミツカン『味ぽん』(1991)

「かみさん帰ってこないの、よーく分かる」そこまで凝るなんて素敵。男の料理は荒削りでいい、というのの反対。それで帰ってこないなんて変な奥さん。

エーザイ『サクロン』(1991)

「じゃ、結婚してくれる?」女性の強気な態度は面白いのだけれど、女性が結婚してほしがっているというような結婚願望を印象づけて嫌。女性のエネルギーが全て結婚や家庭に向いているように描かれていて、不快。

三貴『ファニイ』(1991)

子どもに化粧をさせるのは、どういう意味があるのか。化粧した子どものCMを見ると、いつも不快感が残る。なぜなのか考えてみたが、子どもと化粧は不健康で似合わないということの他に、娼婦を連想させるからではないか、と思い至った。

リクルート『とらばーゆ』(1991)

『とらばーゆ』のCMに、同種の化粧した幼女が登場する。化粧し、大人の格好で笑いかける。幼女を性的対象に貶めていると咄嗟に思った。幼児への性的虐待を示唆しているような映像・CMは、決して流すべきではない。

森永製菓『ハイチュウ』(1991)

Mr.レディー風の女(男?)を登場させることによって、従来描いてきた「年齢、容姿による女性の差別」という批判をかわそうとしたのかもしれないが、基本的には何も変わっていない。「バストの大きい」「白人女性」に美の基準を置く男の単細胞ぶりには、犬も呆れるのでは。

CCI『べっぴんしゃん』(1991)(1990)

あんな格好で洗車する人なんていないはず。

大塚製薬『ポカリスエット』(1990)

飲み物のCMなら、そのセールスポイントを具体的に説明してほしい。

大昌食品(現ダイショー)『味塩こしょう』
(1990)

「家事はできない、帰りは遅い」働く女性と家事をする夫を、おちょくっているとしか思えない。この夫と妻の役割を入れ替えてみると、旧態依然たる夫婦関係が現れ、不快この上なく、非難ごうごうであろう。

石原薬品(現石原ケミカル)
『ビスラットゴールド』(1990)

美への脅迫。ネーミングもひどい。オールヌードの必要性なし。

サントリー『サントリーオールド』(1990)

わざわざ海外ロケまでして、「日本女性」の古典パターンするのではなくて、対等なイメージにするのがよい。普通の待ち合わせでいいと思うし、女同士でもいいと思う。

はごろもフーズ『シーチキン』(1990)

家族は画面に出てこない。家事にやる気満々の良妻賢母。家族はそれに頼りきり満足している風に見える。

ピップフジモト(現ピップ)『ダダン』(1990)

全く意味のない内容。「ボヨヨン、ボヨヨン」と言いながら胸を揺するあたり、理屈ではなく、不快極まりない。(むしろ好感という評価)全体的な印象を一言で言えば「強く、たくましい女」ということになる。そして何よりも、男に対して媚びていないところがいい。

大日本除虫菊『音浴湯』(1992)[2]

女の子のお尻が3つ、ぬっと画面に突き出されるのを、初めて見た日の衝撃と、大きな屈辱感は、今も忘れられません。女の身体=物、の典型的パターン。

シノブフーズ『おにぎりQ』(1992)

ナイロン包装を引き出して食べるおにぎりと、女性を脱がせて食べるということを、ストレートに結びつけたフード・ポルノ。

シマヤ『だしの素』(1992)

「どんな具合やー」「いいね」えー、何が「いいね」よ、全く。一昔前の田舎の法事のような光景をセピアカラーで美しく描いてなんかほしくない。ノスタルジーか何か知らないが、大家族主義、男尊女卑を女の口から「いいね」なんて言ってほしくない。CMはフィクションと百も承知だが、こういう光景を「昔は良かった」式に見せられるのは苦痛だ。このCMが映るたびに、「シマヤは買わない」と決意を固めているのは、私だけではない。

ハウス食品工業(現ハウス食品)
『咖喱工房』(1992)

何も母親を映す必要性はないんじゃないの。女は大事じゃないが、風景の一つという、日本のあらゆる場面の象徴みたいね。

<女・台所・へばりつきCM>

桃屋『五目寿司のたね』(1992)

キリンビバレッジ『ポストウォーター 理屈と気分』
(1992)[2][3]

細川ふみえさんのキャラクター、つまり、女の代表としての彼女の扱いが馬鹿にされている感じを与える。商品との関係が全く分からない。

レナウン『ワンサカ娘'92』(1992)

下品。それに、仮に女の裸が好きな人でも、イライラさせられるんじゃないの。

ファイザー製薬『バイシン』(1992)

コスモ石油『スーパーマグナム』(1992)

「すごい。感じる。」映像とナレーションとで、思わせぶりにセックスを連想させる典型的CM。もう少し洗練されたCMはないものかと情けなくなる。目を引くために利用され、搾取される女の体、それが女自身の自己疎外を生み出していると、フェミニスト心理学者が指摘している。

キッコーマン『丸大豆しょうゆ』(1992)

「あっ、おかえり。ねえねえ、薔薇って漢字で書ける。私、書けるんだよ」「偉いでしょ」そう。薔薇って書けてよかったね。こんなカマトト女が可愛いと、男性諸氏は本気で思っておられるのですか。もし、これが、眼鏡をかけたツンとした女が言っていれば、どんな意味になっていたのだろう。

ゼットソー『ブローハンドル』(1992)

「風のいたずら」下品。無神経さがハナテン中古車センター並み。今ごろやるというのが信じられない。

建機レンタル アクティオ(1992)

何で工作機械のCMに、肉体を露骨に強調した女性が必要なのでしょう。

味の素『ほんだし』(1992)

いつも料理は女の仕事で、夫、姑、子どもまでも手伝う様子がない、というお決まりの形が嫌だ。

ナリス化粧品『ラサラ』(1992)

観洋(1992)

一緒に見ていた幼稚園児の長男が、「ぼくは、あのおっぱいのコマーシャルがいちばん面白かったな」と感想をもらした。幼い子どもに直接的に飛びこんでくるという点で、裸体を見せるCMには嫌悪感があります。

伊藤園『お〜いお茶』(1992)

男性が「お茶」と言えば、即座に女性がお茶を差し出す。サービスされて当然、という構図。

コットン・ラボ『プチシャワー セペ』(1992)

女性専用のものなのに、完全に男の視点で作られていて、見ていてとても気持ち悪い。

アサヒビール『アサヒ生ビールZ』(1992)

日本のCFに頭はいらぬ。水着の女を出せばいい。あー、もう、うんざりです。

ハウス食品工業(現ハウス食品)
『咖喱工房』(1992)

CMそのものはおかしいと思わないが、画面の隅で家事をしている母親が不要。調理の音も聞こえたりして、この母親(妻)がいつも調理しているのだろうなと思わされる。

桐灰化学『NEWハンドウォーマー』(1992)

女が男の頭をはたくというオチがつけられているとはいえ、典型的なセクシャルハラスメントCM、痴漢CM。とにかく不快。

大塚食品『ボンカレー・ゴールド』(1992)

「お母さまっておきれいな方ね。私うまくやっていけると思うの」女の子のセリフが引っかかる。ミニ妻ならぬミニ嫁パターンとでも名づけえようか。

大塚食品『シンビーノ ジャワティ ストレート』(1992)

「裸、自然、それが健康」

明治生命『新夫婦保険』(1992)

「私は時々、こうして、妻の愛を確かめている」

P&G『レモンチアー』(1992)

「うちの子、汚すほうだね」

大日本除虫菊『タンスにゴン』(1992)

「あー、幸せ」妻であり母である女性が、家族の衣替えを一人でやらされているにも関わらず、「あー、幸せ」などと満足そうに言っているところがおかしい。

日本ハム『あらびきグルメイドステーキ』(1992)

「ステーキなので父が焼く」ステーキは上等だから父が焼くとでも言いたいのだろうか。

竹屋『タケヤみそ』(1992)

主婦という役割の押しつけ。男性は仕事、女性は家という役割分担が全面的に出ている。

中外製薬『グロンサンDX』(1992)

(このCMとは違うかもしれない)仕事の方は男の人ばかりでやっているのに対し、遊びの方は男1人と周りが女性ばかりというのはおかしい。

ハウス食品工業(現ハウス食品)
『特選 生わさび』(1992)

どうして夫だけが食事をし、妻が見ていなければならないのか。

グンゼ『ブラプラス&パンティープラス』(1992)

「桃の割れ目=ヒップのイメージ? グラスに入ったババロア=バストのイメージ?」

武富士(1992)

(このCMとは違うかもしれない)銀色のハイレグレオタード姿の女3人がBGMに合わせて踊る。Vカットの胸元や下半身をアップしたりする。

アサヒドーカメラ(1992)[2]

(このCMではないが)「女房の妹を撮る。隣の奥さんを撮る。娘の担任を撮る。よいカメラで撮る」これらの女性たちがヨロメキ調、男性誌のグラビア調、ポルノ映画ポスター調のポーズの写真になって登場し、ラストは水着姿である。

ザナックス『野球用品』(1994)

あくまで男が主人公、女は脇役の応援役。さらには若い女と中年女を対比させて、女は若くなければ価値がないというというメッセージを振りまく。

興和新薬(現興和)『コルゲンコーワET錠』(1994)

「どうしたの」「風邪かなあ」「出張なのに、どうする?」「どうするって言ったって、今からじゃ」おいおい、過労死しても知らないよ。このCMを見るたびに、テレビに向かってツッコミを入れたくなる。

ブルボン『味ごのみ』(1993)[2]

「なんかない? なんかない? お母さん」お母さんに聞かなきゃ、お菓子やおつまみのありかが分からないのだろうか。他の5人はそれぞれ味ごのみを食べているのに、母親はエプロン姿で、味ごのみの袋を手にしてニコニコしているだけ。

日清食品『棒棒鶏』(1993)

「食べて、食べて、食べられたいのよ」「未成年には特においしい」上半身裸の女が、体をくねらせながら、「食べて、食べて、食べられたいのよ」と歌う。あけすけフードポルノとでも呼ぼうか。

東洋水産『マルちゃん 常連さん』(1993)

「お母さん、もう一度お願いします」この若い女は、まるで女中(メイド)か召使いではないか。

カルビー『ポテトチップス』(1993)

「いいねぇ。おいしそうだなぁ」のどかな雰囲気と思わせておいてのフードポルノ。カカシ=中年男性としかとれないCMなのに、女性がいやらしい目で見られても無邪気に笑っているのが不愉快。男にとって都合のいい女ということか。

丸大食品『うす塩』(1993)

「私はかわいいから、これからの人生、勝ったも同然です」女はかわいければ、人生勝つのか。

大鵬薬品工業『ソルマック』(1993)
(画面変わって自宅の玄関先、千鳥足で「課長だ
ー」と言って相好を崩す。廊下の奥でエプロン
姿の妻が水を薬を載せたお盆を持って、ニッコ
リほほ笑みながら立っているというものがある)

「お前も課長だ」「いやー、辛抱してよかった」男はボロボロになってやっと昇進し、女はそれを見ながら、ソルマックを持って家で待っている。過労死推奨CM。

東芝『クラシーオ』(1993)

夜遅くに友人を連れてきて、料理を作らせる夫の無神経さと妻の従順さに「そこまでせんでもええのとちがう」と、いつも思う。

グリコ『カプリコスティック』(1993)

上司は「うん、元気そうだな」と体を2,3度叩き、笑いながら向こうへ行ってしまう。

久光製薬『サロンシップ』(1993)

「あー、いい気持ち、あー、いい気持ち」

ワコール『グッドアップブラ』(1993)

「そんなに上げてどうするの」大多数の女性ならば、店員から知識を得ている。ことさらにCMで見せる必要はない。

ツムラ『トリム』(1993)

のぞき見CMの典型。しかも、セクシーを売り物にしているグループということで、わざとらしいポーズで胸やお尻を強調させている。

ワコール『グッドアップブラ』(1993)

「あんなに上げちゃって、どうするんだ。えっ」父親だからといって、娘の着替えシーンをのぞき見していいはずがない。明らかな痴漢行為であり、現実にはありえない、作り手である男の願望を描いたもの。というより、より正確に言えば、こういうふうにメディアによって、男の願望は作り出されていくのである。

味の素AGF『ブレンディ』(1992)

<アニメのオープニング曲>

キテレツ大百科のオープニング曲『お料理
行進曲』(1992-6)

オープニングの歌の時、コロッケができあがるまでだが、男たちは冒険的なことをしてるのに対し、女の子はひとりエプロンしてコロッケを揚げてる。ぜったいおかしい!! 登場人物全員でコロッケ作りをしたらいいのに!!(No.8 p.79 姫路・田中ちなみ)

※このページは『コマーシャルの中の男女役割を問い直す会 会報(WANミニコミ図書館 https://wan.or.jp/dwan/dantai/detail/60)
1,2,3,4,5,6,7,8,9号』(1985-95 PDF)を参考にしました。
なお、企業名からは株式会社を略し、当時の商号を記載し、商号の変更については(現~~)という形で記載しました。
()内のCMの放映年については1年ほど前後することがあります。

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