育児・教育費(女性)
自宅から30分ほどのところに
月給25万円という、事務職にしては
高給の仕事をみつけた。(中略)雇い主
が四人の子持ちだったこともあり、
「子どもは熱を出すものだ、何かあ
ったら子どものほうを優先しなさい」
とまで言ってくれた。「残業はさせ
ない」とも言われ、隔週土曜出勤は
あったがそのことを除けば通勤時間
も給料も、残業なしというのも魅力
的だった。(中略)勤め始めてから半
年後、子どもが熱性けいれんをおこ
した。それまでたびたび保育園から
の呼び出しがあったり、熱を出した
りして保育園を休ませなければなら
ないこともあったのだが、そのたび
に病児保育室を利用し、丸一日欠勤
することはなかった。だが、今回ば
かりはさすがに40度近い熱を出して
プルプル震えて病院にかつぎこまれた
一歳の娘をおいて仕事に行くことはで
きず、事情を話して二日欠勤したら、
二日目の夜に電話があり、「明日から
来なくていい」と言われたのだ。「目
の前が真っ暗になる」というのはあの
ような状態を言うのだろう。
赤石千衣子『ひとり親家庭』(2014)p.74-5
ワンオペでこれはほんとにヤバイ。#すき家あるある pic.twitter.com/opPvZ13sGR
— すき家あるある (@sukiyaaruaru) April 17, 2014
米国医師が発明したどんな赤ちゃんでも一瞬で泣き止む
— 感動の箱 (@3iLGdJlVlukkAIn) June 22, 2019
抱っこ方法が話題に!
1、 赤ちゃんの両手をたたむ
2、片手で交差させた赤ちゃんの腕を包むように支え、同じ手で赤ちゃんの顎も支え、さらにもう片手でおしりをつかむ。
3、斜め45度に保ったまま、体全体を上下前後左右に優しく動かす pic.twitter.com/BhT8cfTIBJ
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— 保育園落ちた人 (@hoikuenochita) February 18, 2016
↑この記事を書いた中の人です。 保育園落ちて活躍出来なくなるかもしれません。
厚生労働省(1999)
「結婚の失敗は交通事故のよう
なもの」母子家庭になるのは離婚した
からで、貧困に陥るのは別れた夫(父
親)が養育費を払わないからです。責
任は男にありますが、なぜか日本では
、養育費の不払いはほとんど問題にな
らず(収入がないのだからしかたがな
い、と思われている)、母子家庭の生
活保護不正受給だけがバッシングされ
ます。こうした日本社会の現状を見れ
ば、賢い女子が出す結論はひとつです
。「結婚して子どもを産むと、なにひ
とついいことがない」少子化で大騒ぎ
している日本社会は、若い女性に対し
て「子どもを産むな」という強烈なメ
ッセージを送っているのです。結婚と
は赤の他人といっしょに暮らすことで
すから、つづけられるかどうかは、や
ってみないとわかりません。やさしか
った夫が、子どもができたとたんに豹
変した、という話はいくらでもありま
す。結婚に失敗することは、だれにで
も起こり得る交通事故みたいなものな
のです。ふだんは安全運転のひとも、
ちょっとしたミスで交通事故を起こす
ことがあります。それで全財産を失っ
たり、刑務所に放り込まれるのでは、
運転するひとはだれもいなくなってし
まいます。そこで自動車保険に加入し
て、飲酒運転など明らかな過失がある
ものを除けば、本人の負担を最小限に
して保険で解決するようにしています
。ところが結婚は、子どもができてか
ら離婚すると、父親は責任を問われる
ことが(ほとんど)なく、母親だけが
どん底の生活に突き落とされる「自己
責任」にされてしまいます。これでは
日本政府が「どんどん子どもを産んで
ください」といっても、「バカじゃな
いの」と思うのは当然でしょう。---
仕事場のある街に大学があります。あ
る日の夕方、近所を散歩していると、
授業が終わったらしき2人の女子大生
が前を歩いていました。そのうちの1
人がついこのあいだ20歳の誕生日だ
ったようで、「人生が80年として、
もう1/4が終わっちゃったんだよ」と
いっていました。わたしは大学生の頃
、そんなことを考えたこともなかった
ので、「最近の若者は長期の計画を立
てるんだなあ」と感心したのですが、
そのあとの会話にびっくりしました。
「わたし、やっぱり子どもほしいなあ
」20歳になったばかりの女の子がい
います。「でも、子どもを産んだら、
人生、終わりだと思うんだよね」
「なんで?」もうひとりの女の子が訊
きます。「子どもがいたら、いろいろ
やってあげたいじゃん? そうしたら、
仕事するとか、自分の好きなこととか
もうできないし」彼女のなかでは、子
どものいる(専業主婦の)人生と、自
分のための自由な人生は二者択一なの
です。
橘玲『専業主婦は2億円損をする』
(2017)p.203-4,221-2
日本の不妊の原因は、ほとん
ど女性の卵子の老化なのです。今、日
本女性の第一子の出産平均年齢は30
歳を超えています。先進国の中でもト
ップ3に入るほどの高齢出産の国なの
です。それは女性が悪いわけではあり
ません。「もっと遊んでいたいから」
とか、「自由でいたいから生みたくな
いわ」という理由で生まないわけでは
ないのです。なぜ、出産が遅くなるの
か? それには、「社会的不妊」が大き
く影響しています。社会的不妊とは「
若い人の収入が低く、または不安定で
、若いうちに結婚・出産ができないこ
と」と「仕事と子育ての両立ができに
くい」ことです。日本のサラリーマン
の平均年収は412万円(2010年)。共働
きがこれからの子育てを支えるのです
が、子どもを持つ女性が働きやすいか
と言えば、そうではありません。長時
間労働ができず自ら退職したり、子育
てをしながら働く「制度」はあっても
、「風土」がない職場も多い。マタニ
ティ・ハラスメントも横行しています
。長時間労働慣行と、硬直した働き方
が、女性たちの仕事と子育ての両立を
阻むのです。
山田昌弘、白河桃子
『「婚活」症候群』(2013)p.58-9
AIU保険の「AIUの現代子育て経済考2001」では、22年間の基本的な養育費は1680万円と試算。 教育費はオール国公立で1179万円と見込まれています。オール私立で理系となると2371万円。
— 女装部womanistan(ワンピ寸志) (@womanistan1) November 23, 2020
子供を育て上げるのに3000万円!? https://t.co/UGrgdnI05i
「日本で子どもを一人産むと3000万円の負債」という現実ももっと知られておくべきだよね。3000万円だよ、3000万円。貧乏人が手を出していい趣味じゃない。 pic.twitter.com/Db2kd5FDLd
— zapa (@zapa) February 14, 2018
エミリー・マッチャー『ハウスワイフ2.0』(2013)
アメリカのすごい主婦は日本のフツー
アメリカで話題になった『ハウスワイフ2.0』という本があります。著者はハーバード大学卒の主婦エミリー・マッチャーさん。アメリカで一流大学を出ていながら、投資銀行、広告代理
店、官庁などの職を捨て、続々と主婦になることに喜びを見出している若い世代のライフスタイルを紹介するといった内容です。私は、アメリカの新しい主婦たちがどのように手作り中心の家事や「究極の子育て」をしているのか興味津々で本を読み進めました。すると次のような文が並んでおり、我が目を疑いました。
「自宅出産から、(中略)手作り離乳食、長期間の母乳育児まで、現代の子育てのお手本は『大草原の小さな家』なのだ」
「究極の子育てで、もっとも人気が高いのは、愛着育児法だ。(中略)赤ちゃんがおっぱいを欲しがったらすぐに与えて、赤ちゃんが泣いたらきちんとあやさなければならない。また、抱っこ紐でつねに赤ちゃんを身につけるのも大切だ。さらには、両親と赤ちゃんは同じベッドで川の字になって寝なければいけない」
「裁縫をする」「パンを焼く」「自分で野菜を育てる」
なんと、日本では普通に行われていることばかりなのでした。手作り離乳食や母乳育児、添い寝などは、やらなければ産院や育児関係者からダメ出しされるレベルのこと。いまや、ホームベーカリーでパンを焼いたり、ベランダでハーブを育てたりなども取り立てて珍しいことではありません。アメリカの高学歴女性がすごい家事・育児法として提唱するものは、ここ日本では母親たちが当たり前にやっている(やらされている)ことだったのです。(藤田 p.194-5)
「100グラム58円の豚肉を
まとめ買いするため、自転車で30分
走る」「友だちから家庭菜園の野菜を
もらう」などなど。また、この調査以
外でも、「月100円の幼稚園PTA会費
の支払いも渋る」「小学校の、あるイ
ベントの会食費500円を拒む」などの
話も聞きました。
周燕飛『貧困専業主婦』(2019)p.4
1.未婚化のはじまりは今の
アラカン(現在50代半ば
から60代前半の)世代から
2.未婚男は300万人以上も余っている
3.未婚男があぶれるのは出生
男女比の問題
4.離婚再婚を繰り返す男の「時間差一
夫多妻制」が未婚化を促進している
5.男はそもそも30年前から結婚
意欲の少なさは変わらない
6.だから婚活市場では女余り
になってしまう
7.結婚が減ったのは、お見合いと
職場結婚というお膳立ての減少
8.お膳立てがなくなったため
夫年上婚が激減した
9.高卒男は結婚できなくなる
10.稼げない男は結婚できない
11.稼ぐ女も結婚できない
12.400万円以上の年収の男で探した
ら、50%以上の女は結婚できない
13.自由恋愛になると離婚が増える
14.結婚しても3割は離婚する(ただ
し、元々の日本人に戻っただけ)
15.離婚した女はあまり再婚しない
荒川和久『結婚滅亡』(2019)p.35,71-2
アメリカ国務省「勇気ある女性賞」を日本人
で初めて受賞した小酒部さやかさん(2017)
私は人事部長から「妊娠は諦めろ」という衝撃発言を受けた。マタハラNetで行なった被害実態調査で「マタハラをしてくる相手から一番傷つけられた言葉は何でしたか?」という質問を行なうと、数多くの女性が衝撃発言を受けている。
「相談なしに妊娠するな」
「堕ろす覚悟で働け」
「妊娠するとわかっていたら、君なんか雇わなかった」
「妊娠したの? 迷惑だ」
「あなたがどうなろうが私は知らない。妊娠は自己責任だ」
「妊娠とかしないでね」
「会社に妊婦がいるなんて嫌だから堕ろせば?」
「頭をさげろ。謝罪しろ。覚悟しろ」
「妊娠はしないでください」
「子どもを堕ろさないなら仕事は続けさせられない」
「子どもなんか」
「だから女性は雇いたくなかった」
「産むなら辞めて。堕ろすのは簡単。10数えたら終わってるから」(小酒部 p.170-1)
マタハラ防止DVD ダイジェスト
※このページは、小酒部さやか『マタハラ問題』(2016)、藤田結子『ワンオペ育児』(2017)を参考にしました。
「」(小酒部 p.)と記載されている部分は、小酒部さやかさんの個人的見解です。
p.は著書のページ数から引用したものです。