エイリアン
<アメリカ映画の黒人大統領>
『フィフス・エレメント』(1997)の
リンドバーグ大統領
『ヒップホップ・プレジデント』(2003)の
メイズ・ギリアム
ねえ、長い人生いろいろ見てきたでしょう。教会は放火されたし、子どもたちに犬をけしかけるのも見たよね。マルコムXが殺されたのも見たでしょ。ケネディ大統領もだ。あのモハメッド・アリも黙らせたんだよ? リチャード・プライアーも黙っとけ、っていわれた。マジック・ジョンソンはエイズうつされたし、マイケル・ジャクソンは、白くされちゃったんだよ。ねえ、そういうことする人たちが、パールさんのことは本気で心配するって、ありだと思う?
クリス・ロック、アリ・リロイ
『ヒップホップ・プレジデント』(2003)
「皆さんは何が必要かわかっていらっしゃる。もっといい学校でしょう」
「そうとも!」
「もっといい仕事も」
「おお、その通り!」
「犯罪が減ること」
「そうそう! もっといって!」
「皆さんのうちどれくらいの人が、わが子をバカ呼ばわりされてますか?」
「いってください、『こんなのまちがってる』と!」(中略)
「皆さんのなかで、自分はお金が足りなくて住むことはできない都市で働いている人はどのくらいいますか? そんなのまちがってる! どのくらいの人が、自分では買い物ができないような(高級な)ショッピング・モールで働いているのでしょう? こんなのまちがってる! どのくらいの人が、一生自分では泊まることもないようなホテルの掃除をしているのでしょうか? こんなのまちがってる!」
「こんなのまちがってる! こんなのまちがってる!」
「私の名はメイズ・ギリアム。大統領に立候補します!」
クリス・ロック、アリ・リロイ
『ヒップホップ・プレジデント』(2003)
「神の祝福がアメリカにありますように。そして、ほかのどこにもありませんように!」(中略)
「あのさ、あなたはいつも『アメリカに神の祝福を、ほかはいいから』っていうけどさ、明らかに、もう十分アメリカは祝福されてきたわけじゃない?(中略)『ハイチに神の祝福を』とかいってみたら?『アフリカに神の祝福を』はどうよ?『ジャマイカに神の祝福を』とか?」(中略)
「だから今夜、ぼくはいいたい。アメリカにも、それ以外のすべてのところにも、神の祝福あれ、と! 全世界にあれ、と! 皆さんにも神の祝福がありますように! ぼくは、メイズ・ギリアム。そして、アメリカ合衆国大統領に立候補します。みんな、聞いてくれたかーイ?」
クリス・ロック、アリ・リロイ
『ヒップホップ・プレジデント』(2003)
『26世紀青年』(2016)のカマチョ大統領
『バラク・ザ・マジック・ニグロ』
エデュテインメントとは、「楽しみながら学ぶ」ことを目的としたマルチメディアやそのコンテンツのことである。
Weblio辞書より
<アメリカ映画の黒人ステレオタイプ>
(アンクル・トム)
『スクール・デイズ』(1988)のダップ・
ダンロップの友人[学長室のシーンの後]
『ドライビング Miss デイジー』(1989)の
ホーク・コバーン
<アメリカ映画の黒人ステレオタイプ(クーン)>
『フィフス・エレメント』(1997)の
ルービー・ロッド[2]
<途中で自己犠牲的に死ぬ黒人男性>
(エイリアンシリーズ)
『エイリアン』(1979)のデニス・パーカー
『エイリアン2』(1986)のアル・エイポーン
『エイリアン3』(1992)の
アーサー・ウォーキングストック
『エイリアン4』(1997)の
ゲイリー・クリスティー
『プロメテウス』(2012)のヤネック [上陸シーン]
黒人男性が途中で死ぬことを逆手にとった
『ディープ・ブルー』(1999)の
シャーマン・ダドリー
<アメリカ映画の黒人ステレオタイプ>(マミー)
<悲劇的なムラトー(女性)>
『悲しみは空の彼方に』(1959)の
ローラ・メレディス
「きみのママは黒人か?」
彼女ははっとしてからだをひいた。
すかさずあゆみ出て、彼は距離をひら
かせない。
「言ってくれ」
彼女は一言も言えなかった。彼がず
いと進み出て、血走った眼をすえた。
「言え!」
叫んだのと、彼の平手打ちが彼女の
頬に鳴ったのとはほとんど同時だった
。頬がかっと燃えて、その烈しさに彼
女はよろめいた。
ファニー・ハースト
『悲しみは空の彼方に』(1933)p.55
<悲劇的なバック(男性)>
『國民の創生』(1915)の黒人男性
『マンディンゴ』(1975)のミード
釜の湯は煮え立っていた。周囲の火が闇の中にあかあかと燃え、ぱちぱちはぜて火の粉を照らしながら薪が崩れた。「さあ、脱ぐんだ」ハモンドに命じられた奴隷は、けるようにして衣服を脱ぎすてると裸体になった。
王者のような威厳をたたえて主人の前に立った黒人の褐色の肌に、火の色が赤々と映った。ハモンドは、自分の名誉と義務のために殺さなくてはならなくなった財産を惜しむように、若者の脇腹を撫でた。相手が少しでも反抗的な態度を見せたら抑えてやろうと、彼は三つ叉をしっかり握った。
「はいれ」
「熱いだ。沸いてるだ」ミードは抗った。
「熱いかどうかきいたんじゃない。はいれといったのだ」ハモンドは命じた。---
自分の行為が恥ずかしかったのではない。それは義務にすぎない。妻のしたことが恥ずかしかったのだ。ハモンド家の血を引く白人の女が黒人の子を生んだのが恥ずかしかったのだ。そんな女と結婚したとは!
カイル・オンストット『マンディンゴ 2』(1957)p.258,260-1
<南アフリカのアパルトヘイト時代の黒人>
『第9地区』(2009)のPrawns[2]
<宇宙人の顔をしたクーン>
クーンが議員になると平和が崩れる
<宇宙人の顔をしたバック(エイリアン)>
君らは、自分が相手にしてるのがどんなものか、まだわかってないな? 完全な生命体。構造的に完璧であり、それにマッチした攻撃性をかねそなえている。(中略)
あの純粋さを、私は称賛する。逆境を生き抜く存在だ…良心や、後悔や、倫理的な妄想による曇りがない。
ダン・オバノン『エイリアン』(1979)
「パーフェクト」のパロディ
頭から液体が流れるパロディ
エイリアン(バック、クイーン)の
受胎と、その結末
『エイリアン』(1979)のギルバート・ケイン
『エイリアン3』(1992)のエレン・リプリー
の自己犠牲
『エイリアン4』(1997)のエレン・リプリー
のクイーン・チェストバスター摘出手術
『プロメテウス』(2012)のエリザベス・ショウ
の自己人工妊娠中絶
エイリアン(バック、クイーン)を
受胎し、死に至った場合
『エイリアン2』(1986)の「殺して」
と言う女性
『エイリアン4』(1997)のリプリー7号
『エイリアン4』(1997)の
ラリー・パーヴィス
『エイリアン4』(1997)のエイリアンを寄生
させる実験台の男性たち
宇宙人の顔をしたマミー(クイーン・
エイリアン 巨大で凶暴で多産で黒い)
女王アリのようなかたちの巨大な「クイーン・エイリアン」が登場し、その雰囲気が黒人女性に似ているという批判が出た。とくに問題になったのは、クイーン・エイリアンが次々とタマゴを産むシーンで、しだいに、その体が巨大で黒、頭のかたちが独特であることが明らかになる。(中略)クイーン・エイリアンは、「生命力旺盛で多産」「怒りっぽい」という黒人女性ステレオタイプに重なるという見方もできる。
赤尾千波『アメリカ映画に見る黒人ステレオタイプ』(2015)p.208-9
<少しずつ無難になるエイリアン>
『エイリアン2』(1986)の何体ものエイリアン
『エイリアン3』(1992)の犬から
生まれて成体となったエイリアン
『エイリアン4』(1997)のガラス越し
の研究対象のエイリアン
『エイリアン4』(1997)の意趣返し
するエイリアン
『エイリアン4』(1997)の
水中を泳ぐエイリアン
『プロメテウス』(2012)の
エンジニアと一滴のルール
『プロメテウス』(2012)のチャーリー・
ホロウェイと一滴のルール
[デヴィッドの指のシーンの後]
<エイリアンを調査するアンドロイド>
『エイリアン』(1979)のアッシュ
『エイリアン2』(1986)のビショップ
<エイリアンを持ち帰ろうとする
アンドロイド>
『エイリアン』(1979)のアッシュ
『エイリアン: コヴェナント』(2017)の
デヴィッド
宇宙人の顔をしたバックor
ブルート(マンガロワ人)
暴徒と化した黒人(マンガロワ人)が、勝てない
と悟ると、戦意を喪失して、あっさり捕まる
よく見ないと気がつかないが、この映画で殺される黒人とエイリアンは、白人よりはるかに多い。また、はっきりと殺される場面が画面に映し出されるのは、非白人と宇宙人だけである。
赤尾千波『アメリカ映画に見る
黒人ステレオタイプ』(2015)p.101
金属生命体の顔をした、途中で自己犠牲的に
死ぬジャズ『トランスフォーマー』(2007)
※このページは、赤尾千波『アメリカ映画に見る黒人ステレオタイプ』(2015)を参考にしました。